What's "Little Women"?

Louisa May Alcott(1832-88)
教育者・思想家のAimos Bronson Alcottと名家の娘Abigailの次女として、フィラデルフィアで誕生。
以後、Bronsonの事業の失敗に伴い、東部各地をを転々としながら育つ。
BronsonはEmesonが提唱するTranscendental(超絶・または超越主義、
個人の内面・精神性の優越性、自己信頼、神からの霊感の存在を説く)を信奉し、
実践しようとしていた。
厳しい菜食主義、奴隷の手を借りない衣服、自給自足の生活を送る
実験農場Fruitlandsでの生活が破綻すると、Concordに移り住む。

 「若草物語」はLuisaの自伝的小説とされるが、
ほとんどのエピソードはそれ以前に住んでいたHillsideでの出来事である。
Louisaは「若草物語」の中で、有能な母をありのままに描き、
楽天的で夢想家の父を理想的な成功者とした。
また自らを少年のようなJoに、姉Annaを美しいMeg、早逝した妹ElizabethをBeth、
末妹MayをAmyに投影した。
ちなみに、同時代のアメリカ南部を描いた映画が”Gone with the Wind”(「風と共に去りぬ」)。
後年は健康状態を害するが作家として名声を上げ、婦人参政権運動や禁酒運動に力を入れる。
両親、姉一家と姪を養い、家計を一手に引き受け、父を看取った2日後、息を引き取った。

 

〜代表作〜

○「若草物語」シリーズ・・・角川文庫、その他
  Little Women Part 1(1868)
  Little Women Part 2(Good Wives)(1869)
  Little Menー(1871)
  Jo's Boysー(1886

原題”Little Women”とは「年は幼くとも、心は立派な一婦人でありなさい」という意味。
現在でも、よく躾の意味で”Be gentleman”とか”Young lady”と言ったりするのと同じかも。
この”Women”がくせもので、Victoria朝の「家庭の天使」といったニュアンスも、
多分に含まれているかもしれない。
いまどきの「フェミニズム」観点からみると、いろいろモンダイのあるタイトルかも。
でも、当時としては、「進歩的な」お話として受け止められました。   
日本での初訳は1906年(明治39年)、北田秋圃が「小婦人」として出版。
長女メグの本名がマーガレットだからって「小菊」と訳すとは、明治人の大胆さにオドロキです。

○「昔気質の一少女」・・・角川文庫
  「おしゃれなポリー」・・・ポプラ社
  「少女ポリー」・・・偕成社
  An Old-Fashioned Girl(1870)
舞台はボストンの上流家庭。いわゆる「社交界」ってのが覗ける。
「幼いうちは、子供は子供らしく。」というオルコットの持論が見え隠れする。

○「八人のいとこ」・・・角川文庫、偕成社
  「かわいいローズと七人のいとこ」・・・ポプラ社
  Eight Cousins(1875年)
○「花盛りのローズ」・・・角川文庫
  「かわいいローズの小さな愛」・・・ポプラ社
  Rose in Bloom(1876)
この2冊は正続編。後半はヒロイン・ローズより脇役に目が行ってしまった。^^;
 父が死んで遺産を相続したお嬢様の教育と成長の物語。

○「ライラックの花の下」・・・角川文庫
  「リラの花咲く家」・・・偕成社
  Under the Lilacs(1878)

○「病院のスケッチ」・・・篠崎書林
  Hospital Sketches(1863)

○「愛の果ての物語」・・・徳間書店1995/10 広津倫子 訳
     Behind a Mask : The Unknown Thrillers of Louisa May Alcott
「若草物語」と同一作者とは思えないほど、荒唐無稽なゴシック・サスペンス。
 なかなかスリルに満ちた物語です。悪漢が好きな方、一読を!    
      

 

〜映画「若草物語」〜

1917年、18年、33年、49年、78年と映画化され、最新リメイク作は1994年版(日本公開は95年夏)。
最も有名なのはジューン・アリソンがJo役を、エリザベス・テイラーがAmy役を演じた1949年版かも。
しかし、的には94年版がキャスト・ロケ・セット・脚本・音楽のどれをとっても最高傑作(と思う)。
オーチャードハウスはもちろん、庭のあずまやまで再現して、ファンには涙もの。
クリスマスはこのビデオを観るに限るのだ。(笑)

 次女Jo・・・ウィノナ・ライダー(「シザーハンズ」「エイジ・オブ・イノセンス」「クルーシブル」「17才のカルテ」)
   彼女は「コスプレ」がよく似合う♪理知的で勝ち気なJoを好演。

 母Mrs. March・・・スーザン・サランドン(「依頼人」)
   当時としてはすすんだ思想のMarmeeに適役。

 長女Meg・・・トリニ・アルヴァラード(「ステラ」)
   地味ながらいい味だしてる。 

 次女Beth・・・クレア・ディーンズ(「ロミオとジュリエット」「レ・ミゼラブル」)
   ブレイク寸前の出演。死に際の演技が泣かせます。

 四女Amy(12歳)・・・キルスティン・ダンスト(「インタヴュー・ウィズ・ヴァンパイア」「チアーズ!」)
   見栄っ張りで小生意気なAmyらしいAmy。子役を使って大正解。
 四女Amy(16歳)・・・サマンサ・マシス(「キルトに綴る愛」)
   ちょっと冷たいとりすました感じが、成長したAmyっぽくてGood!

 Joの夫・ベア教授・・・ガブリエル・バーン(「三銃士」「友情の翼」)
   アイルランド人の演じるドイツ人教授、イケてます。

 ローリー・・・クリスチャン・ベール(「太陽の帝国」「ベルベット・ゴールドマイン」「アメリカン・サイコ」)
   個人的に花束あげたいほど好き。(笑)
      


  

Alcottゆかりの家

Orchard House(339 Lexingtoon road Concord)

復元されたOrchard House 

 1857年に父Bronsonが購入。
 以後25年にわたって、初めて一家が落ち着いて暮らした家。
 敷地内にThe Concord Summer School of Philosophyがあり
 Bronsonによる「超絶主義」「幼児教育」の講義が行われた。 

 イースター・感謝祭・クリスマスは休館。
 入場料$6.00

Fruitlands Museums (102 Prospect Hill Road Harvard)
  Bronson Alcottによる共同生活の一端が伺え、
  19世紀アメリカの生活が分かる。
  元々は、Boston郊外のHarvardに建設した実験農場。入場料$6.00

The Hillside
  1845年から48年まで暮らした家。
  ここでの思い出が「若草物語」に描かれている。

Dove Cote
 1840年から43年まで住んだ家。
 「若草物語」ではMegの新婚時代の家として登場。

Thoreau-Alcott House
 Thoreauが売りに出した家をLouisaと姉Annaが買い取った。

 


参考図書
・「若草物語 ルイザ・メイ・オルコットの世界」
        ウィリアム・T・アンダーソン/谷口由美子  求龍堂グラフィックス ¥2,900

・「ジャンル・テーマ別英米児童文学」
        吉田新一編   中教出版

・「子供の本の歴史」
        J.R.タウンゼント/高杉一郎訳   岩波書店

・NHK市民大学「児童文学の主役たち」(1989 4〜9) 神宮輝夫   

   How's This Tour?   The Early American History

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