超巨大な固体コア 常識覆す新種惑星
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なにやら、地球型以外の惑星を日本のすばるが発見したとさわいでいるようです。
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地球の質量の七十倍もの巨大な固体コア(中心核)を持ち、表面温度が千二百度を超える太陽系外の惑星を、日本と米国の合同観測チームが発見した。国立天文台のすばる望遠鏡(ハワイ)などによる観測成果で、これまでの惑星の概念には収まらない可能性があるという。同天文台と米航空宇宙局(NASA)が一日に発表、論文は米天文学会誌に掲載される。 この惑星は、地球から約二百六十光年離れたヘラクレス座の恒星の近くを、二・八七日周期で公転している。恒星との距離は地球−太陽間の二十分の一より短く、表面温度は千二百度以上と推定される。すばる望遠鏡の観測チームが昨年夏に発見した。 太陽系外の惑星はこれまでに百五十個以上が見つかっているが、すばる望遠鏡での発見は今回が初めて。 日米の天文台での詳細な観測の結果、質量は土星の約一・二倍(地球の百十五倍)だが、土星よりやや小さく、密度は土星の約二倍と判明。この密度になるには、岩や氷から成るコアが地球の質量の七十倍もなければならない。 これまでに知られている惑星は、水素やヘリウムのガス層(または氷)が大半を占める「木星型」と、大部分が固体で質量の小さい「地球型」に大別されるが、観測チームの井田茂・東京工大助教授は「この惑星は木星型でも地球型でもない、新種の惑星といえるかもしれない」と話す。この惑星の存在は、「コアの質量は地球の三十倍が理論的な限界」という天文物理学の常識を覆し、研究者に大きな謎を投げかけている。 (産経新聞) - 7月1日4時3分更新
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超巨大コアを持つ灼熱惑星の発見
国立天文台、神戸大、東工大、サンフランシスコ州立大などの研究者からなる、日米合同観測チームは、国際的観測計画(N2Kプロジェクト -- 注1)の一環として、すばる望遠鏡やケック望遠鏡などによる観測(注2)を行ない、すばるによる初の系外惑星(太陽系外の惑星)を発見しました(注3)。その後、この惑星は超巨大コアを持つ驚愕の惑星であることがわかりました。この発見は、木星のようなガス惑星がどのようにして形成されたのかを決定づけると同時に、新たな大きな謎を投げかけています。
![]() 1995年にぺガサス座51番星で初めて系外惑星が発見されて以来、現在までに150個を越える系外惑星が発見されていますが、一般にそれらの惑星の内部構造を知ることは困難です。最も多用され、今回のすばるの観測でも用いられた、(惑星の引力による恒星のふらつきを調べる)ドップラー遷移法だけでは、惑星質量と軌道しかわかりません。「例外は、この惑星のようにたまたま軌道面の向きがよくて恒星面通過をおこす場合です。その通過の様子から惑星の直径や密度、コアを持っているかどうか、そして大気の組成まで推定することができるのです。(N2Kプロジェクトのリーダーのサンフランシスコ州立大・デボラ・フィッシャー博士)」 この惑星は、太陽型の恒星(HD149026)を非常に小さな軌道半径で周回しています(周期は2.87日)。この惑星の質量は土星くらいですが、直径は土星よりひとまわり小さいことがわかりました。つまり密度が高いのです。ピーター・ボーデンハイマー博士(カリフォルニア大)の計算によると、この密度になるには、この惑星がガスばかりで出来ているのではなく、地球質量の70倍くらいの巨大な固体(岩石/氷)のコアを持っていなければなりません。「理論家にとって、この惑星の発見はぺガサス座51番星以来の重要なものだ。コア質量は理論的には地球質量の30倍が限界とされていて、木星、土星ではもっと小さい。(東工大・井田茂博士)」
木星や土星のようなガス惑星の形成理論には2つあります。ガス円盤が直接分裂するというものと、その円盤内で先に形成された岩石や氷のコアに円盤ガスが付け加わるというもの(コア集積モデル)です。アリゾナ・フェアボーン天文台でこの惑星の恒星面通過の検出に成功したグレック・ヘンリー博士(テネシー州立大)は「この惑星の発見は、コア集積モデルが正しいことを示すだろう。」と語ります。グレック・ラフリン博士(カリフォルニア大)も「この発見で、ガス惑星形成モデルの雌雄は決しただろう。 N2Kメンバーは太平洋を越えてメールで、巨大コアを説明するための、いろんなアイデアを出し合った。」ひとつのアイデアは、(なんとか常識の範囲内に入る)地球質量の 35倍のコアを持ったガス惑星2つが衝突して大きなコアが残ったというものです。 「型破りの系外惑星にはなれてきていたが、それにしてもこんな惑星は想定外だった。我々はこのN2Kプロジェクトでもっともっとすごい発見をしていくだろう。そのことによって常識が覆されながら、どうやって惑星系ができるのか、どんな多様な惑星系があるのか、太陽系は一般なのか特殊なのか、というようなことが明らかになっていくと思う。」と、今回のすばる望遠鏡での観測チームのリーダーの佐藤文衛博士(国立天文台岡山)は今後に向けて意気込みを語っています。
論文は米国天文学会誌 "Astrophysical Journal" に発表予定(注4)。
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論文著者: Sato, B., D. Fischer, G. Henry, G. Laughlin, P., ..., Shigeru Ida, ..., Eri Toyota, ... (計21名) 論文掲載予定誌: Astrophysical Journal 2005年6月19日
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